01/01/06 温故知新
 
 21世紀になったと言っても、劇的に生活が変わるわけではない。その昔『2001年宇宙の旅』などという映画があったが、残念ながら世の中、まだそこまでは進化しなかったようだ。今日から始まった21世紀の会社も特に代わり映えもせずに、いつものメンバーでいつものように淡々と業務に勤しんだ。前に座っている同僚が「18切符が1枚余ったので、買ってくれませんか?」という。それでは2001年普通の旅(powered by LAWSON)になってしまうではないか。
 それでも確実に21世紀の息吹はあるようで、今年には知事選の電子投票を実現させるという報道には、度肝を抜かされた。しかも数年以内には自宅のパソコンからでも投票が出来るようにするとかしないとか。そうなると本人確認はどうやってするのかという疑問を持ってしまうが、まさにそこが研究課題ということだろうか?(結局、その研究の為に、役所の余剰人員が増えるだけだったりして)。
 ちょっと知らない間に、この国はITの分野ではえらく遅れてしまったようである。すでに納税者番号制度などは、日本を除くG7では当たり前の制度だし、シンガポールでは各家庭に国営の光ファイバーケーブルが当たり前のように敷設されていたり、韓国では街中に公衆パソコンとそれで行われるビデオチャットが溢れていたり、あるいは香港では地下鉄とバスの乗車券はICカードだったりして、既に日本がITで先進国だった時代は過去のものとなったようだ。
 20世紀初頭、旧円は1ドル2円であった。現在は円はcircleだから360度、だから1ドル360円というどうでもいい決め方をされた、日本三流国の時代を経て、現在は円は1ドル116円(’01年1月6日現在)に落ち着いて?いる。そしてもっと重要な事は、日本経済がこのまま沈没すれは、20世紀初頭には東洋の一島国の出来事で済んだが、GDP世界第2位となった現在では、それは世界の一大事となった事が大きい。’90年代には日本パッシングなどの動きがあったが、近年は欧米とりわけ米国もその事実に気がついたらしく、日本がんばれ!(がんばらなければ、我々は共倒れだぞ!)という風潮が強くなっているかのように感じる。と同時に米国は中国やインドといった21世紀の主役となるであろう国々への配慮も欠いていないところが、一流国たる風格か?
 そんな、確固たる世界戦略を持つ国に比べ、この国には世界戦略があるのかなあ。
 大丈夫か?21世紀、この国は。
 
#すみません、結局タイトルから話がそれたまま、終わってしまいました。
 
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