01/12/22 宿泊地は加古川/この国の寒い話
 
 あちらこちら旅行をしていると、旅先にいつもいくようになるホテル(通称、常宿)が出来るようになるものです。その筆者の常宿のうちのひとつが加古川にあります。とはいえ加古川に泊まる旅行がそんなにあるはずもはないので、常宿といいながらも実はまだ2回しか泊まった事がないですが。しかも筆者は今年から大阪近郊住まいになったので、関西圏の加古川と大阪駅前そして枚方の常宿は今後は利用しなくなってしまうかな。それにしても、加古川の常宿はなんとなく不思議なところなのでご紹介してみようと思う。
 そもそもなぜ加古川に泊まるようになったかといえば、’00年9月の旅行(行き先は、京都から来てここに泊まり姫路神戸へ)の時に姫路に宿泊しよう計画とした時あった。姫路ぐらいの大きな都市であればビジネスホテルの一部屋ぐらい容易に見つかるだろうと思っていたので、当然のことながらまったく予約しないで当日の夜を迎えた。ところが、その日の姫路市内のホテルの空室状況は全て満室。電話と飛び込みを両方駆使したが全て玉砕。そこでホテルのフロントに聞いて見るに今日は姫路で卓球の全国大会があるとかで、おそらく全てのホテルは満室であろうとの情報を得る。そしてそのフロント氏が言うには「ここから大阪方面に電車で10分行った所に加古川という所があって、そこであれば確実に宿泊出来るでしょう」との事であった。時間は既に21時ちょっとまえ、心配ではあったが素直にこの言葉に従って加古川に到着する。加古川駅前のそごうの脇の道を入ってすぐのところにある「フットワークホテルアゼリア」というホテルに無事に宿泊出来た。このホテル決して安いわけではないが、なにせ常に空いている安心感がよい。
 フットワークというは実はあの倒産してしまった宅急便の会社である。筆者は最初このホテルのロゴを見たときには「ぱくりかな?」と思ってそれほど気にもとめていなかったが、それが本物の系列会社であることは客室内の業務案内を見ればすぐにわかることである。しかしなぜ、そのグループ会社のホテルが加古川にあるのだろう?その理由は単純明快(実は筆者はつい最近知ったのであるが)フットワークの本社は加古川にあるからである。たったそれだけのことだが、ずいぶんと勉強になった気がした。
 その後フットワークも(そごうも共に)倒産してしまう。筆者の’01年5月の旅行(行き先は、神戸から来てここに泊まり小豆島へ)の時には最初からここを宿泊場所として計画した、親会社が倒産してしまってホテルがまだ存続しているか心配ではあったが無事に宿泊すること出来た。翌朝駅前の大きなデパートをよく見るとそれはもうそごうではなくなっていた。
 話は突然変わるが、つい先日用務で行った四日市には大手スーパージャスコの元本店がありました。筆者はジャスコって東京の会社だと思っていたのでとっても意外でした(勿論、今では本社は東京にありますが)。しかしその元本店でさえも、昨今の不況には勝てず年内には店を閉めるとか。四日市では今年、松坂屋が消えジャスコが消え、大きなデパートはついに近鉄だけになるとか。
 昨今の不況は本当に深刻で、地元の超有力企業であったはずの地元の量販店の倒産が相次いでいます。ざっと思いつくだけで、青森の亀屋、浜松の松菱、そして熊本の寿屋、それにコトデンそごうを抱えるコトデンと量販店ではありませんが京福電鉄。これらが地元の有力銀行の経営をおかしくしないはずはないのですが、この国は今後どうなってゆくのでしょう。国の経営を健全化するにはまずリストラ、こんな小学生でもわかる事がわからない人々が国のトップにいるうちは、この国はますます坂を転がり落ちるようにくだってゆくのでしょう。実に寒い話である。
 
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