KONISHIROKU F

 Nikon Fに遅れることわずか半年で輸出用ではあるが’60年にはKonica Fが登場している。バヨネットマウント、露出計内蔵、そしてファインダ交換式、レンズには世界初の露出計への絞り情報伝達用の爪を備えた(Nikon Fを超える?)先進のシステムであった。ところがこの絞り情報伝達用の爪は動作が安定しなかったのか?なぜかFS以降のモデルからは外されている。ところで、このKonica Fは前面に露出計用の大きな窓を備えた独特の外観をしている。この為か?今日では、コレクターズアイテムとして人気があり、その台数の少なさと相まって中古市場ではかなりの高値が付くようである。ま、そもそも見かける事も少ないですが。

 その後、シリーズはわずか5年後の’65年FMblackで終了となり、同年コニカマウントII(ARマウント)を積んだAutorexの登場となる。一様ユーザへの橋渡しとして、マウントアダプタ(Fマウントレンズ-ARマウントカメラを繋ぐもの)が発売されている。カメラは、FPは露出計外付け、FMは露出計内蔵のいずれもマニュアル専用機である。

 今日、この一眼レフのレンズは中古市場に並ぶことは殆どなく入手は困難である。ところでこのマウントのレンズは広角側が35mmまでしかない。これはマウント口径を40mmと小さく設計したため、広角側のレンズ設計に支障をきたしたものではないか?。その為に早々と’65年に同じフランジバック長(40.5mm)のARマウントにバトンタッチすることになったのではないのか?と想像される。また、この時代にはNikonとOlympusPenと並んで3つのFマウントが存在したことになり、非常にややこしい。

 全くの余談であるが、今日このマウント口径の問題において、DSLRのFマウントのNikonのシステムが、ライバル社に1歩も2歩もだし抜かれている様はちょっとかわいそうでさえある。

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カメラ年表

 ’60:F(輸出用)、FS

 ’62:FP(西独Foto-Quelle社へOEM提供:Revue SR)

 ’64:FM(輸出用はDomirex?)

 ’65:FMblack

交換レンズ一覧

 ○絞り情報伝達バネ有(Konica F用)

 広角レンズ:35mmF2,35mmF2.8

 標準レンズ:52mmF1.4

 望遠レンズ:85mmF1.8,135mmF2.8

 ○絞り情報伝達バネ無(Konica F以降用)

 広角レンズ:35mmF2,35mmF2.8

 標準レンズ:50mmF2,52mmF1.4,52mmF1.8

 望遠レンズ:85mmF1.8,100mmF2.8,135mmF2.8,135mmF3.5,200mmF3.5

 超望遠レンズ:400mmF4.5,800mmF8

 

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